【ハカ】ニュージーランド代表が魅せる伝統の戦いの儀式とは?

ハカをするニュージーランドフィフティーン

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会が始まった。

見所はたくさんあるが、その中でももっとも観客が楽しみにしている中の一つに、3連覇を狙うニュージーランド代表「オールブラックス」が試合前に行う伝統の戦いの儀式「ハカ」がある。21日、優勝候補の一角の南アフリカ戦前に「ハカ」を披露し、6万人の観客はそのインパクトに魅了されていた。試合は23-13でニュージーランドが南アフリカを下し、3連覇に向けて白星発進をした。

ラガーメン

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ハカとは?

ニュージーランドの先住民であるマオリ族の戦士が戦いの前に、手を叩き足を踏み鳴らし自らの力を誇示しエネルギーや恐怖心を外に出す手段として使い、仲間同士の士気を高める儀式として行われてきた。

相手に対し敬意や感謝の気持ちを表す意味が「ハカ」にはあるため、国賓を迎える歓迎式典や、結婚式やいろんなセレモニーの時に、またお葬式の時に、故人の遺徳に対して敬意を表す気持ちを込めて「ハカ」を舞うこともあるのだという。

「HAKA」の文字には、「HA」は息、「KA」は炎という意味があることから、オールブラックスが結束して、エネルギーを外に出して、集中するために行う儀式なのでしょう。

ハカはいくつか種類があるの?

ハカにはたくさんの種類があってラグビーチームにはそれぞれのハカがあったりするそうだが、

ニュージーランドの代表チーム「オールブラックス」のハカはカマテ(Ka Mate)カパオパンゴ(Kapa O Pango)の2種類だ。

もともとは、「カマテ」がハカとして試合前の儀式を行っていたが、

その存在価値を見直しす議論がなされた際に、

改めて2005年に作られたのが「カパオパンゴ」だった。

歌詞にはオールブラックスの思いが込められている。

今回の南アフリカ戦前に披露したのは「カパオパンゴ」だった。

このカパオパンゴは絶対に勝たなければいけない時などの特別な時に踊られるようです。

 

【カパオパンゴ】

カパオパンゴ歌詞

Taringa Whakarongo!
(よく聞け!)
Kia Rite! Kia Rite! Kia Mau!Hi!
(準備して並べ!)

Kapa O Pango kia whakawhenua au I ahau!
(オールブラックスよ、国をひとつにさせてくれ!)
Hi aue ii!
(今だ!)
Ko Aotearoa e ngunguru nei!
(鳴動する我らの国よ!)
Au, au aue ha!
(今こそ、我が奮起する時!)
Ko Kapa O Pango e ngunguru nei!
(それこそが我らをオールブラックスたらしめる!)
Au, au, aue ha!
(今こそが その時だ!)
I ahaha!
(輝く時だ!)
Ka tu te ihiihi
(我々が支配し)
Ka tu te wanawana
(その優位は偉大なる勝利となり)
Ki runga ki te rangi e tu iho nei, tu iho nei ihi !
(敬われ高く掲げられる)
Ponga ra!
(シルバーファーン!)
Kapa O Pango, aue hi!
(我々はオールブラックス!)
Ponga ra!
(シルバーファーン!)
Kapa o Pango, aue hi!
(我々はオールブラックス!)

【カマテ】

 

カマテ歌詞

Taringa Whakaraong!
(よく聞け!)
Kia rite!Kia rite!
(準備しろ!)
Kia mau hi!
(強く握れ!)
Ringa ringa pakia!
(手を叩け!)
Waewae takahia kia kino nei hoki Kia Kino hei hoki!
(強く足を踏み鳴らせ!)

Ka mate! Ka mate!
(私は死ぬ!私は死ぬ!)
Ka ora! Ka ora!
(私は生きる!私は生きる!)
Ka mate! Ka mate!
(私は死ぬ!私は死ぬ!)
Ka ora! Ka ora!
(私は生きる!私は生きる!)
Tenei te tangata puhuruhuru
(見よ、この勇気ある者を)
Nana nei i te tiki mai,
(ここにいる毛深い男が)
Whakawhiti te ra!
(再び太陽を輝かせる!)
A upane! ka upane!
(一歩はしごを上へ!さらに一歩上へ!)
A upane, ka upane
(そして最後の一歩、そして外へ一歩!)
Whiti te ra!
(太陽の光の中へ!)
Hī! (昇れ!)

 

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ハカはどんな意味が込められているの?

オールブラックスが試合前に「ハカ」を舞う意味は

 

この対戦を受け入れ、対戦を望んでくれたチームに対し敬意を表する

と言う意味が込められています。

 

●舌を出すのはなぜ?

踊り中で舌を出すシーンが見られ、相手を侮辱しているようにも見えますが、マオリ族にとって、舌を出す行為は「相手への礼儀」の意味が込められているのだと。そうすることが、初対面で会うときの的ではないのだという表現方法だったようです。

 

●最後に、首を切るようなジェスチャーが有るがこの意味は?

首を切るようなジェスチャーが問題視されたことがあったが、オールブラックスから「相手の首を切る挑発的な意味ではなく、自らの首をかけて戦う意気込みを示すもの」との趣旨の説明があり、理解されて、首を切るジェスチャーが維持されている。

マオリ族の踊り

 

ニュージーランドだけじゃない『ウォークライ』をする国がある

ラグビーのキックオフ前に、「ウォークライ(War Cry)(戦いの雄叫び)」と呼ばれる儀式を行うチームはニュージーランドだけではない。

NZやトンガ、フィジー等、オセアニア地域の先住民族は戦いの前に戦意高揚や相手を威嚇するため「ウォークライ(War Cry、戦いの叫び)」という踊りを行っていた。

フィジーは「シビ」

フィジー代表のウォークライは「シビ(Cibi)」という。

トンガは「シピ・タウ」

トンガ代表のウォークライは、「シピタウ(Sipi Tau)」。「シピタウ」は、トンガの伝統的な戦闘のダンスだ。

真っ赤なユニフォームで拳をフィールドに叩きつけたり振り上げたり。勇猛なダンスと掛け声の迫力は、ニュージーランドの「ハカ」に勝るとも劣らない。

サモアは「シバ・タウ」

サモア代表のウォークライは「シバ・タウ(Siva Tau)」。他のウォークライと比べ、リズミカルで動きも早い。

ワールドカップでは、ニュージーランドだけじゃない、ウォークライも楽しみに見てみたいですね。

 

なんとなく見ていた「ハカ」にも調べてみると相手をリスペクトする意味が含まれていたのですね。そうやって見てみると、余計に見るときの思いも変わってきますね。

 

 

 

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