ナイキ厚底シューズ、国際陸連が禁止へ動く

ヴェイパーフライ

英紙「テレグラフ」、「タイムズ」、「デイリーメール」など英各紙は

男女のマラソン世界記録を誕生させるなど

陸上長距離界を席巻しているナイキ社の

厚底シューズ「ヴェイパーフライ」について、

国際陸連によって禁止となる

可能性が高いと一斉に報じた。

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今月末に結論出る

国際陸連は昨秋から調査団を立ち上げており、

「デイリーメール」によると

今月末にも調査結果が発表されるという。

国際陸連の規則では

「競技に使用されるシューズは

すべてのランナーが合理的に利用可能でなければならず、

不公平なサポートや利点を提供するものであってはいけない」

 

とあり、

これに抵触するかが焦点となっている。

「国際陸連」の画像検索結果

 

新記録が続出

ナイキ社の厚底シューズ「ヴェイパーフライ」

これの着用による記録の数々

 

◆昨年10月のロンドンマラソン

コスゲイ(ケニア)が2時間14分4秒の

女子マラソン世界記録をマーク。

「コスゲイ」の女子世界記録

ポーラ・ラドクリフの持っていた

世界記録を16年ぶりに更新した。

 

◆男子の世界記録保持者の

キプチョゲ(ケニア)は

昨年、2時間切りを目指す非公式レースで

ナイキ社の最新シューズをはき、

人類で初めて2時間を切る

1時間59分40秒(非公認記録)をマーク。

「キプチョゲ」非公認世界記録達成

◆日本でも大迫傑が日本記録をマークした。

シカゴ・マラソンで男子の日本記録を

更新する2時間5分50秒をマーク

「大迫傑」の画像検索結果

 

◆1月2、3日に行われた箱根駅伝では

8割を超える選手が着用し、

区間新記録が10区間中7区間で誕生。

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厚底靴の性能と構造

「ヴェイパーフライ」シリーズは、

「軽さ」と「クッション性」の両立のため、

ミッドソールに航空宇宙産業で使う

特殊素材に由来するフォームを採用、

「推進力」をつけるため、

特殊素材の間に反発力のある

スプーン状のカーボンプレートを

挟込むなど技術が詰め込まれており、

使用した選手は

近年の主要国際マラソンの上位を

独占してきている

のはご紹介の通りだ。

ドーピングシューズと言われる

かつてIAAF(国際陸上競技連盟)のルールに

「バネを使ってはいけない」

という条文があったこともあり、

一部では「ドーピングシューズでは?」

という声も上がっているのだ。

バネではなくて、単にカーボンを使っている

だけだし、カーボンならば陸上のスパイク

などでも使われており、特に新しいという

ことはないから、問題はないのでは?

という声もある。

 

ナイキは過去にもカーボン素材を使用した

シューズを出したことがあるが、

その時はあまりうまくいかなかった

ことを踏まえて、今回、新素材のフォームで

カーボンプレートをサンドイッチすることで、

新シューズが実現できたのだといっている。

 

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果たして禁止できるのか?

『ヴェイパーフライ 』は

日本のナイキショップで普通に

市販されているが

ただし、価格は約3万円だ。

これまで高くてもせいぜい1万8000円くらいが

これまでのシューズだが、3万円が

一般的と言えるのかどうか。

耐久距離が400キロ程度という消耗品的側面も

どう判断されるだろうか?

しかし、スポーツの普及や技術革新は、

道具の進化とともに発展してきた側面があり、

着用した多くのランナーが

「履くと、走るのが楽しくなるシューズ」

と口をそろえるこのシューズに

果たして「ノー」が言えるだろうか。

国際陸連の結論が待たれる。

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