ラグビー日本代表はなぜ外国出身者選手が15名も居るのか?

ラグビーワールドカップ

ラグビーワールドカップが開幕し、日本代表はアイルランドに大金星をあげ、2戦2勝で、素晴らしいスタートを切り、大盛り上がりをみせている。

活躍する選手の中には、31選手中15人が外国出身の選手がいて、日本代表なの?と疑問を感じる人も多いのではないでしょうか?

これには、どんなルールがあって、ラグビーならではの考え方があるのでしょうか?

アイルランドに大金星をあげた日本代表

強豪アイルランドから大金星を上げた日本代表

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15人制ラグビー日本代表資格取得の条件

ラグビーの代表選出のルールが他のスポーツとは異なるのです。

選手が国籍がどこかというよりは、どの国のラグビー協会に所属しているかに重点があります。

代表選手とはその国のラグビー協会の代表選手ということになるのです。つまり、ラグビーの日本代表は日本協会の代表選手ということです

日本代表資格取得の条件は、他国の代表経験がないことを前提にして、以下の項目の1つでも当てはまれば代表資格が得られます。

 

日本代表資格取得の条件

☆出生地が日本である

☆両親または祖父母のうち1人が日本出身

☆日本に3年以上継続して居住している

(2020年12月31日からは、5年以上の条件に変わる)

現在、日本代表に選出されている外国出身選手は、高校や大学から日本に来ている選手や、無名のまま日本に来た選手が多く、助っ人として呼ばれてきただけの人たちではないということです。

スクラムを組む選手たち

 

ラグビー発祥の大英帝国の歴史が関係

当時の大英帝国は、植民地にルーツを持ちながら、英国本土に暮らす人も居て、またラグビーを経験したエリートたちは世界各国に散らばり、生活するようになる。赴任した先でラグビーに取り組み普及させ、そこへの愛着もある人も出て、「出生」と「居住」という二つの観点から選択を可能にしたという歴史があるのだ。

なので両親が当該国で生まれていれば、たとえ本人が植民地で生まれていても当該国の代表になれるという血統の考え方も含んでいた。また、1910年ころには当該国に2年間居住していれば代表になれることも決まる。

そのような背景があるからこそ、選手の国籍よりも、彼らが生活している国や地域の協会を重視する『所属協会主義』と呼ばれる考え方が生まれ、現在まで続いているのだろう。

また、現在のワールドラグビーは「一度ある国の代表として試合に出た選手は、他国の代表になることはできない」と定めているが、実はこの規定も歴史が古い。制定されたのは1892年のことで、紆余曲折を経ながら現在に受け継がれている。

以上のように、国籍を重視しない代表規定の骨子は、広大な植民地を有していた大英帝国の事情に影響を受けながら、1世紀以上前には出来上がっていたわけだ。

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日本代表を選んでくれる選手

一度日本代表になれば、他国の代表になることはできません。

外国人選手にとっては、日本代表になったら、母国の代表になれないことになります。

母国の代表をけってまで日本代表を目指してくれたのが今の外国出身選手たちになります。

多くの外国人出身選手が日本を選んでくれたことは感謝すべきであり、リスペクトすべき選択になります。

また、そのように外国出身の選手がいる国は日本だけでなく、ラグビーでは当たり前の考え方になっています。

 

ワールドカップラグビー2019

 

国籍とは何か、日本人とは何か、そして「日本代表を応援する」とはなんなのか――。

ラグビーを通して考えさせられることがたくさんあるように思いました。

 

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