中国で新型コロナウイルスの感染拡大が
欧州では、街中やソーシャルメディア上で
人種差別(レイシズム)的な言葉を
浴びせられたと訴える声が相次いでいる。
潜在的人種差別がこれを機に表面化している。
「私はウイルスではない」
「ハフィントンポスト」仏版は、1月27日に
「J」というアジア系の女性が
SNS上で匿名で被害を訴え、
「#私はウイルスじゃない」
(#JeNeSuisPasUnVirus)
というハッシュタグを作り出した。
「J」は、アジア系が罵声を浴びせられ
電車から降ろされたりして、
差別の対象となっていると訴えている。
さらに、
アジア系は全員が中国人とみなされ、
それぞれの文化の違いが
尊重されていない現状も指摘する。
「コロナウイルスによる公衆衛生の危機が
原因で、SNS上などで人種差別的な言葉が
発せられるようになりました。
続々と発せられるそうした言葉は、
“アジア系とレッテルを貼られた人”
つまり、フランス人の集合的無意識の中で
“中国人”とみなされた人に向けられています。
“アジア系”と言うべきところで、
多くの人が区別せずに“中国人”という
言葉を使っています。
アジア大陸を構成する
さまざまな国籍や文化・民族の
多様性は考慮されていません」
こうした差別を告発するため、
「J」はハッシュタグを作った。
「反植民地主義の活動家たちの間でも
アジア系に対する人種差別は矮小化され、
ほとんど言及されることがない。
そこで、
“#私はウイルスじゃない”
というハッシュタグを作ろうと思いました」
「最悪のウイルスは、型にはまった差別です」
と言っている。
怖いのは新型コロナウイルスだけじゃない、アジア人への偏見や差別
「地下鉄で元教え子のお母さんに会いました。
彼女は、中学校で娘(台湾系)に
“コロナ”という新しいあだ名が
つけられたと言っていました。
この国は人種差別にあまりにも流
されやすいと思います。
8000km離れた場所のウイルスでさえ、
これ以上ないほど卑劣な形で
人種差別を呼び覚ましてしまうのですから」
フランスでの出来事だ。
なんか、うちの息子くん風邪なんだけど、もう治りつつあるのに、学校行くと、咳するアジア人、という目で見られてなんとなくみんな近づいてこない、らしい。フランスから出てないのみんな知ってるくせに、と笑ってました。コロナウイルスの影響がこんなところにも。オリンピック、大丈夫だろうか。
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) January 30, 2020
#イベリア航空 でアジア人差別を受けました。フランスースペインのフライト。
乗客みなさんが機体前方に詰めて座っているなか、私だけ1番後ろに隔離され、周りには乗客がおらず。
チェックインカウンターは日本語を少し話すフランス人だったのですが、アジア人=コロナウィルスなんですね。 pic.twitter.com/jTjNsTGd4U
— 桃子1号 (@mXamp7zDS7LtCqr) January 30, 2020
ドイツに住んでいて、心苦しい事の1つにアジア人差別がありした。特に中国人に対する悪口言葉があり、見た目が同じ私達にも被害がありました。#コロナ で騒がれている今、もっとエスカレートしていそうで怖いです😱
1人で歩かないほうがいいです。
気を付けて下さい💦#ドイツ— 鈴木謁子 ホルン🇩🇪 (@etsukosuzukihr) January 31, 2020
「アジア人」というと、
私たち日本人も含まれます。
欧米の多くの人にとって、正直、アジア人は
ほとんど一緒に見えると思います。
私たちの顔を見て、中国人か日本人か
即座に判断できる人は、少ないでしょう。
これは中国人だけに対する人種差別ではない。
こういう感染の社会現象が起こることで
潜在的に存在している人種差別する心が
あらわになっていくことが
本当に怖いことです。
私たちの中にも同じように差別する心を
持っているのではないのかということを
考えさせられる問題ですね。
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