大相撲の平幕 徳勝龍が初場所で
14勝1敗の好成績で
初めての優勝を果たした。
幕内で最も下位の番付、
幕尻の力士が優勝するのは20年ぶりで、
奈良県出身力士の優勝は
大正11年春場所の鶴ヶ浜以来98年ぶり。
史上最大の下克上
「僕のような者が優勝していいのでしょうか?」
この一言が今場所を物語っている。
とは、相撲解説者の北の富士さんのコラムだ。
十両と幕内を言ったり来たりの
平凡な一平幕力士。
今までも何ひとつ印象にも残らない。
もっと言えば、いつ引退をするかを
心配した方が良い力士である。
そんな力士をいったい誰が優勝する
と言えたでしょうか。
皆さんも胸に手を当て、
よく考えてください。
徳勝龍の名が出てきますか。
もしかして徳勝龍ってどんな人、
どんな顔ぐらいなものだろう。
かくいう小生も決して良い印象は
持っていなかったです。
印象にあるのは、大きな腹と大きな体の
割には立ち合いの変化が多く、
引き技の多い力士としか覚えていない。
同感という感じですね。
それだけにインパクトがありました
この優勝には・・・
徳勝龍とはどんな関取なの?
徳勝龍 誠(1986年8月22日生まれ)
奈良県奈良市出身
木瀬部屋(閉鎖処分中は北の湖部屋)
身長181cm、体重184kg。
最高位は西前頭4枚目(2015年5月場所)
今場所の
徳勝龍の番付は西前頭17枚目で、
42人いる幕内力士では
一番下のため“幕尻”と呼ばれる。
この幕尻力士の優勝は
2000年春場所の
貴闘力以来、史上2度目。
2009年初場所で初土俵
新入幕は2013年名古屋場所。
2017年九州場所以降は、
昨年の夏場所以外は
十両での土俵が続いていた。
今場所が4場所ぶりの幕内復帰だった。
33歳5か月の初優勝は3位の年長記録
奈良県出身の力士としては
98年ぶりの優勝となった。
場所中に恩師が亡くなっていた
今場所中の18日に、
近大相撲部時代の恩師・伊東勝人監督が急逝。
優勝インタビューでも
「恩師の近大の監督の伊東監督が亡くなって」
と振り返ると、目頭をおさえながら、
「監督が、見てくれてたんじゃなくて、
一緒に土俵にいて戦っていてくれたような、
そんな気がします」と振り絞った。
「ずっといい報告がしたいと思って、
それだけで頑張れました。
本当、弱気になるたんびに、
監督の顔を思い浮かべました」
と未体験の優勝争いを戦い抜いた徳勝龍。
両親に対しても
「いつもは照れ臭くて言えないですけど、
お父さん、お母さん、生んで、
育ててくれてありがとうございます」
と率直な思いを口にして、拍手を浴びた。
きっと恩師の力が加わった
優勝なのでしょうね。
優勝賞金と三賞を受賞したが賞金は?
ちなみに優勝をすると
賞金や商品などはどうなのだろう。
という興味で調べてみました!
幕内の優勝賞金は、1000万円!
賞状や商品は以下のようです。
◆天皇賜杯/賞状
◆優勝旗/賞状
◆チェコ共和国友好杯:友好杯(クリスタルグラス製カップ)
/副賞(チェコビール1年分)/賞状
◆アラブ首長国連邦友好杯:友好杯(アラビア伝統のコーヒーポット)
/副賞(ガソリン1年分)/賞状
◆日仏友好杯:友好杯
/副賞(ピエール・エルメ・パリ特製マカロン詰め合わせ)/賞状
その他、地方自治体からも
たくさんの賞品が用意されています。
【階級別優勝賞金】
幕内優勝・・・1000万円
十両優勝・・・200万円
幕下優勝・・・50万円
三段目優勝・・30万円
序二段優勝・・20万円
序の口優勝・・10万円
また、三賞では、徳勝龍が殊勲賞と敢闘賞を獲得した。
◆殊勲賞:優勝した力士や横綱から白星を挙げた力士に与えられる。
◆敢闘賞:敢闘精神溢れる相撲を展開した力士に与えられる。
◆技能賞:優れた技能を発揮した力士に与えられる。
【三賞の賞金額】
各賞それぞれ200万円である。
徳勝龍は殊勲賞と敢闘賞のダブル受賞なので
400万円をゲットしたことになる。
【関取の月給】
横綱:約282万円
大関:約234万円
三役:約170万円
平幕:約130万円
十両:約100万円
平幕の幕尻だが、
徳勝龍は月給は130万円となる。
これからも頑張って
優勝がかかった千秋楽の結びの一番については
「思いっきりいけばいい、
立ち合いだけしっかり当たればいい
と自分に言い聞かせた。
危ないと思ったこともあったが
行くしかないと思ってやった」
と無欲の勝利を強調した。
しかし、
場所中に優勝を意識したかという
質問に対しては
「意識することなく取り組んだ。
それはうそで意識した。
優勝インタビューの練習をしていた」
とお茶目なところも見せていた。
今後に向けては
「もう33歳じゃなくて
まだ33歳と思って頑張りたい。
自分らしく気合いの入った相撲で
行けるところまで行きたい」
と意気込みを話していました。
しかし、
幕尻が優勝なんて、夢のある話ですし、
勇気をもらえる話です。
これからの徳勝龍関の活躍を期待しています。
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