安倍首相は3月28日、首相官邸で記者会見し、
新型コロナ感染症(COVID-19)治療薬
の有力候補として注目されている「アビガン」
(一般名:ファビピラビル)について
「正式承認に向け治験プロセスを開始する」
と表明した。
富士フイルムホールディングス傘下の
製薬会社、富士フイルム富山化学は31日、
新型インフルエンザ治療薬「アビガン」
について、新型コロナウイルス治療の
ための臨床試験(治験)を同日から
開始したと発表した。
効果と安全性を確認した上で
早期の承認取得を目指すという。
ワクチンの開発を全力で進めている
会見で安倍首相は、新型コロナ対策として
「有効な治療薬やワクチンの開発を
世界の英知を結集して加速していく」として
国内で研究されている4つの薬剤
アビガン、レムデシビル、カレトラ、
オルベスコのうち、
新型インフルエンザ治療薬アビガンについて
「ウイルスの増殖を防ぐ薬であり、
既に症状の改善に効果が出ている
との報告もある」
と強調。
「アビガンについては海外の多くの国から
関心が寄せられており、今後、希望する国々と
協力しながら臨床研究を拡大するとともに、
薬の増産をスタートする。
正式に承認するに当たって必要となる
治験プロセスも開始する考えだ」と明言した。
アビガンとはどんな薬なのか?
スペインかぜ以来の100年振りの人類の危機
と言わる新型コロナだが、その治療薬として
インフルエンザ治療薬「アビガン」が
有力な治療薬として、最近、報告された。
アビガンをめぐっては、
中国当局が新型コロナへの有効性を
確認したとの見解を示し、治療薬としての
期待が高まっている。
日本国内では、既存の薬が効かない
新型インフルエンザ向けの医薬品
として承認されており、
新型コロナへの有効性を
改めて確認する必要がある。
【富士フ、アビガン治験開始へ】https://t.co/bbArkT3wiU
富士フイルムHDが、新型インフルエンザ治療薬「アビガン」について、新型コロナウイルス治療のための臨床試験(治験)を近く始めることが30日、分かった。治験後は早期に承認される可能性がある。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) March 30, 2020
富士フイルム富山化学は、抗インフルエンザ薬「アビガン」を新型コロナウイルスの感染者に投与し、治療効果と安全性を確認する臨床試験(治験)を開始したと発表しました。100人を目標に最大14日間投与するといいます。
https://t.co/XCmmLVMWXq— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) March 31, 2020
アビガンは副作用もある
アビガンは、
2014年に製造販売承認を取得した際、
催奇形性を持つ可能性が指摘。
季節性インフルエンザを対象とした
追加の臨床試験を行うこと、
厚労相の要請がない限りは
製造、販売を行わないこととされていた。
そのため、妊婦又は妊娠している可能性
のある婦人には使用が禁止されている。
1.動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと
2.妊娠する可能性のある婦人に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後 7 日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること
3.本剤は精液中へ移行することから、男性患者に投与する際は、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後 7 日間まで、性交渉を行う場合は極めて有効な妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)するよう指導すること。また、この期間中は妊婦との性交渉を行わせないこと。
4.治療開始に先立ち、胎児への曝露の危険性を含むを十分に文書にて説明し、文書で同意を得てから投与を開始すること
5.本剤の投与にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。
高齢者やハイリスク患者では、アビガンによる
治療を早急に解禁すべきである。
日本にはすでに200万人分のインフルエンザ
治療量が備蓄されているからである。
催奇性の副作用も高齢者であれば問題ないし、
周囲への感染防止効果も期待される。
緊急事態であり、治験の結果を待つ事なく
広くアビガン治療を実施しながら、
有効性、安全性を確認する体制づくりが
必要だといわれている。
研究者・臨床医からアビガン使用解禁求める声
ウイルス学者の白木公康氏(富山大名誉教授)
がCOVID-19(新型コロナ)ハイリスク患者
への使用開始を主張。
感染症を専門とする臨床医の菅谷憲夫氏
(けいゆう病院感染制御センター長)も
「COVID-19流行は日本の緊急事態」として
「今こそアビガンの使用を解禁すべき」
と訴えるなど、研究者・臨床医から早期承認を
求める声が相次いでいる。
さらに、
COVID-19では高い院内感染率が報告され、
医療従事者が重症化して死亡することもあり、
医療従事者のアビガン早期治療は
COVID-19対策として、特に重要である。
まとめ
今の新型コロナショックの解決は
有効なワクチン、特効薬が特定される
事だと言えよう。
そんな中、アビガンが副作用が確認
されているが、患者の中心は高齢者
であることから妊娠の可能性の
ない人にとっては問題にならないこと
であるために、爆発的な感染拡大に
なる前にその使用が認められることを
願うばかりですね。
そして、有効性が認められ世界中の
コロナショックが沈静化することを
心より願うばかりです。
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