土用(どよう)とは、1年のうちに4つの期間があり、四立とよばれる【立春】【立夏】【立秋】【立冬】の直前にある約半月ある期間のことを言うため、年4回ほど巡ってくるものだが、世間一般的には立秋前の7月後半にある時期だけを指すことが多く、その期間中にある丑の日にはウナギを食べる習慣が根付いている。
土用の期間はなぜ4回有るのか?
中国の易は世の中の性質を「五行」として、木・火・土・金・水の5つの性質によって構成されていると考えた。そして、季節にもこの五行を当てはめて、春には木、夏には火、秋には金、冬には水とした。
それぞれに別々の特徴を持つ五行が季節の変わり目とともに、突然変わるのでは負荷が大きいのか、ちょうどグラデーションのように季節と季節の変わり目の混じり合った状態の時を、土用として土を当てはめたというのは絶妙だなと思えて仕方ない。
・・・木(春)→土(土用)→火(夏)→土(土用)→金(秋)→土(土用)→水(冬)→土(土用)→木(春)・・・ 土には「つなぐ」という意味合いもあり、合わないものを合せていく役割もあってこのような連続性になっているのだろう。よって、季節と季節の変わり目は土用が担当するので、年4回土用の時期があるということなのです。
土用の時期に気をつけること
土用とは「土の作用」と書き、土には腐敗させる作用が有るために、土用期間中は腐りの気が満ちているともいえるので、体調管理には気をつけたい時期である。
土用の間は、土の気が盛んになるとして、土に触れる作業を控えるよう求められた。例えば、土用に入ってからの着工は土台が腐るということから、建設に関係することはこの期間に始めないということが鉄則である。ただし、土用に入る前に着工して土用中も作業を続けることは差し支えない。腐りの気であるから食中毒にも注意したい。
土用の期間中はじっくりとそして地味にコツコツと物事を進めていけばよいとき。腐らせるならば、自分の中にある余分な心を腐らせていけばよいのだということを知っておきたい。
土用の丑の日って夏の行事じゃないの?
土用の丑の日とは、立○の前の約半月期間内に巡ってくる「丑」の日のことをいい、土用の期間自体が年4回巡ってきますので、土用の丑の日は年間6~7日程度有るということになります。
夏の時期の土用の丑の日だけが今は注目されていますので、夏バテ防止にスタミナを取る為のイベントが土用の丑の日だと思い込んでいますが、決して本来はスタミナアップの日ではなかったようです。詳しい話は割愛させて頂きますが、どうも金運アップのためのジンクスであったようです。
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