10月1日消費税の増税に伴い、3~5歳児は原則全世帯、0~2歳児は所得の低い住民税非課税世帯を対象に、認可保育所や幼稚園の利用料を無料にする制度が始まる。
子育て世帯の経済的負担を軽くして出生率向上につなげる狙いというが、果たしてねらい通りに効果が生まれるのでしょうか?
無償化の政府の狙いは
無償化の財源は、消費税の増税分である。
●ねらいは「全世代型」への転換だ。
高齢者に手厚かった社会保障制度を若者世代に適用する「全世代型」への転換の手始めが幼保無償化としてインパクトを与えたかったのだろう。
●先進国OECD加盟国36カ国で、遅れている。
日本だけが幼児教育の無償化をしていなかった。日本の未来を考えるに当たり社会保障を子育て世代にも拡大させようという考えと、先進国の中で唯一そうでない状況を改めたかったという思いもあるだろう。国が幼児教育の重要性を認めたということになるだろう。
無償化になってメリットがあることは?
幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育、障害児通園施設の利用料は「全額無料」ですが、2015年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」の対象とならない幼稚園の利用料は、「月額2.57万円まで無償」、企業主導型保育園の利用料は、「これまでの利用料から年齢に応じた一定の金額が減額」ということになります。
子育て世代には手厚い対策となっていくのでしょうか?
無償化になる事で起こる問題点は?
◆保育士不足が拡大する。
無償化で預けたい人が増える。保育士の数は手当てされていないならば、さらに待機児童の増加が懸念されます。
◆不足から来る質の低下
現場からは「保育士確保もままならず、保育の質の低下につながる」などの指摘もある。
◆格差広がる恐れ
保育士の争奪戦となり、確保できる園とできない園とで格差が広がる。
◆収入の低い人にはこれまでも補助があった。
よって得をするのは収入の高い人。なので、本来保育費、幼児教育費を払える人に対して無償にしているだけ?
◆無償化された家庭の使途
「無償化で浮いたお金は、子どものために貯金したい」という家庭が多いとなると、市場にお金は回らず塩漬けになるだけ。景気向上対策にならない。
まとめ
総合して、効果的な対策であるとは思えません。
これをすることは必要なことでしょうが、それをする前にしなくてはいけないことがあるように思います。
保育士の待遇の改善、高収入家庭にメリットが多い仕組みの改善、結婚しない人たちへの対策など。
聞こえのいい打ち出しをして関心を引こうとしただけの、調査をし尽くした上での政策のように見えないのは私だけでしょうか?
効果を見て、撤回してもいいのではないでしょうか?