ソフトバンクの千賀投手が9月6日、ロッテ戦でノーヒットノーランを達成した。この日に出したランナーは4つの四死球のみで、2ー0で勝利。育成出身選手のノーヒットノーランは史上初、球団としては76年ぶり2度目の快挙を成し遂げた。
ノーヒット・ノーランとは?
日本語に直すと「無安打無得点試合」ということになります。
「ラン」とは、ランナーのことではなく「得点」ということ。ランナーが一人も出ない場合は「完全試合」となります。四死球や失策でのランナーは出ることはあっても、安打を打たせず、得点も許さず9回を投げ切り、勝ち投手になると「ノーヒット・ノーラン」の達成となります。
このように、試合に勝つことが条件なので、9回までノーヒットノーランを達成しても、味方が点を取ってくれていないと延長戦になるので、いくら9回まで無安打無得点でも、ノーヒット・ノーラン達成とはならないで、10回以降に安打を打たれた場合には記録は消滅する。無安打無得点で引き分けになった場合は参考記録になるわけです。
千賀選手以外に、どんな選手が達成しているの?
これまでの日本のプロ野球の記録を見ていきたいと思います。
●回数
91回達成されています。
●人数
80人が達成しています。
●史上初
1936年 沢村栄治(巨人)が対タイガース 甲子園球場で史上初のノーヒット・ノーランが達成されました。
●複数回の達成者
【3回】
沢村栄治(巨人)1936,1937,1940
外木場義郎(広島)1965,1968,1972
【2回】
石田光彦(阪急)1937,1940
亀田 忠(イーグルス、黒鷲)1940,1941
中尾輝三(巨人)1939,1941
藤本英雄(巨人)1943,1950
真田重蔵(阪神)1948,1952
金田正一(国鉄)1951,1957
鈴木啓示(近鉄)1968,1971
●延長で達成
江夏 豊(阪神) 1973年 延長11回までノーヒットノーラン。しかも、本人のサヨナラホームランで決着をつけるという離れ業。こんな選手は出てくるのでしょうか?
●初登板で達成
近藤真一(中日) 1987年 プロ初登板初勝利で達成(初登板における達成は史上唯一、初勝利における達成は史上2人目)
●最年長
山本 昌(中日) 2006年 41歳で達成 左腕投手世界最年長記録(41歳1ヶ月)
●離れ業
堀内恒夫(巨人) 1967年 対広島 打撃でも3打席連続本塁打
完全試合の達成となると
全部で15人の人が達成しています。
● 藤本英雄(巨人)1950年 対西日本 日本プロ野球史上初の完全試合
● 武智文雄(近鉄)1955年 対大映 パ・リーグ初の完全試合。
● 宮地惟友(国鉄)1956年 対広島 昭和生まれ初の完全試合。
● 金田正一(国鉄)1957年 対中日 9回1死後に抗議による43分間の中断を経て、二者連続三球三振で達成。
● 西村貞朗(西鉄)1958年 対東映
● 島田源太郎(大洋)1960年対阪神 NPB史上最年少の完全試合(20歳351日)
● 森滝義巳(国鉄)1961年 対中日
● 佐々木吉郎(大洋)1966年対広島
● 田中 勉(西鉄)1966年 対南海
● 外木場義郎(広島)1968年 対大洋 完全試合最多の16奪三振
● 佐々木宏一郎(近鉄)1970年 対南海
● 高橋善正(東映)1971年 対西鉄
● 八木沢荘六(ロッテ)1973年 対太平洋
● 今井雄太郎(阪急)1978年 対ロッテ DH制度規定後パ・リーグ初の完全試合。昭和最後の完全試合
● 槙原寛己(巨人)1994年 対広島 現時点における最後の完全試合であり、平成唯一の完全試合
令和最初の完全試合を見ることはできるのでしょうか?
1球1球に皆の思いを乗せて、盛り上がっていく記録が生まれるかどうかの瞬間をライブで見る機会に恵まれたら楽しいと思います。敵味方関係なく盛り上がれる、そんな感動的なシーンを見せてもらいたいです。
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