新潟市水族館「マリンピア日本海」が、海底を泳ぐアカムツ(通称ノドグロ)の画像を公開した。ノドグロの生態は謎が多く、同館によると、泳ぐ様子の画像撮影は国内初という。
海底を泳ぐノドグロの幼魚(新潟市水族館マリンピア日本海提供)
ノドグロってそんなに生態が分かっていない存在だったのですね。ちょっと興味をもって調べてみました。
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ノドグロの生態
マリンピア日本海によると、今回の調査で、ノドグロは砂泥(さでい)を好み、「岩場には近づかない」 「群れは作らない」 「幼魚はやや浅い海域で生息する」――などの特徴が分かったようです。
名前の由来
のどぐろの由来は「喉黒」にあります。つまり、「喉が黒い魚だから」ということです。実際にのどぐろの口を開くと、中が黒いのが確認できます。
アカムツとノドグロは同じ魚で、正式な日本語名がアカムツです。最近では、「ノドグロ」が一般的な呼称になりました。この呼び名は元々は島根県、鳥取県、富山県など日本海側の有名産地での地方名だったものが、全国的な広がりを見せたものです。特に、島根県ではブランド化を図っていて、「ノドグロ」を高級魚として積極的に売り出している関係で、その名が全国区になったともいえるでしょう。島根県出身の世界的テニスプレヤーの錦織圭選手が、「ノドグロ食べたい」発言をして、さらに有名になったとも言われています。
大きさ
20cm程度の200g~300gくらいの大きさが流通していますが、大きければ40cmで1Kgくらいまでなるようです。
オス、メスで成長スピードに違いがあり、寿命も異なります。
オスは4年ちょっとで20cmほどの大きさに成長します。寿命は5年。
メスは10年かけて、最大サイズ50cmに達するものもいます。寿命は10年。
ノドグロ界も女性が長生きなのですね!
生息する水域
日本全国にまたがって生息しているのがノドグロですが、主流なのは山陰(中国地方)、九州の日本海側です。
比較的深いところにいる魚ですが、こどもの頃は水深100m、大人になるにつれて200m前後の水深を住みかとしています。
※水深200mからが深海と呼ばれる水深なので「ノドグロ」もギリギリ深海魚と呼ぶことができます。
産卵の時期は6月から10月で、産卵期には水深の浅いところへ移動して産卵します。
何を食べているか
歯が鋭い魚で、エビ、カニなどの甲殻類、小魚、イカを主食としています。
ノドグロの旬は?
ノドグロは年中脂乗りが良く、いつ食べてもおいしい魚です。
産地によってエサも育ち方も違うため、地域ごとに「旬」があると考えられているようです。
●2007年3月に島根県水産技術センターが実施した研究結果では、季節による差はないという結論がでています。
秋~冬は島根県または九州産
冬は石川県産になります。

高級魚「ノドグロ」
●もともとは、とても安い魚だった?
市場に出す前に捨ててしまうこともあった「ノドグロ」が日の目を見た、そのきっかけは「どっちの料理ショー」や旅番組で北陸や山陰の名物として取り上げられたことがきっかけで、ブームを呼ぶ起こしました。
テレビの影響は大きいもので、あっという間に品薄となり、流通する数も少なかったことから、値段もそれ以前とは比べものにならない程高くなり、「幻の魚」と呼ばれるまでになりました。
今では、ノドグロは都心部でも高級魚として確固たる地位を保っていますね。
ノドグロの料理
「白身の大トロ」呼ばれるほどで、生でも煮ても焼いても旨い。
赤身魚の高級魚であるキンキと双璧を為すノドグロです。キロ当たり1万円を超えることもザラです。
値段の変動は少なく、値崩れはありません。
高級魚としてグルメ番組に取り上げられる機会も増えてきました。
山陰に行けば、町のスーパーで鮮魚コーナーに普通に並んでいますが、他の地域ではそんなこともありません。
季節を問わず脂が乗っており、いわゆる「旬」の時期がほとんどないノドグロですが、どのような調理方法が向いているのでしょうか。
刺し身
シンプルな調理方法で、生のまま刺し身にしてお出しするのが特におすすめ。脂がのった旬ののどぐろは、醤油をつけずとも美味しく食べられる程ジューシー。
姿煮
ノドグロの姿煮はインパクトのある調理方法となるでしょう。脂ののった煮魚は何とも言えないおいしさがあります。お酒のみならず、ご飯にも合うでしょう。
塩焼き
塩のみで味を付けたシンプルな塩焼きは、脂ののった最高傑作でしょう。本当においしい魚の食べ方はこれだと思います。

干物
のどぐろは、大きいほど脂乗りが良いという研究結果もあり(島根県 水産技術センター2003年調べ)、山陰沖のノドグロは秋から冬にかけてが旬です。なかでも、島根県産のノドグロ干物は有名です。

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